『 乗っ取る 未亡人女社長と娘三姉妹 』

作品情報
「お願い、お尻でするのだけはもう許してッ」白昼のオフィスに響きわたる女社長・彩佳の絶叫。夫亡き後、経営不振の会社を救おうと奔走するが、融資を申し出た金主の要求は未亡人の熟れた肉体!勤務中の口唇奉仕、ライバル社への媚肉接待……悪魔の毒牙は三人の令嬢たちにも向けられ……
基本情報
感想レビュー:巨根に屈する未亡人女社長と娘たちの運命
ハードな設定と急展開が賛否を呼ぶ意欲作
夫を亡くし、経営危機に陥った会社を救おうと奔走する女社長・彩佳と、その三人の令嬢娘たち。融資を申し出た金主の要求は、未亡人の熟れた肉体そのものだった。社長室の隣に設けられた「ヤリ部屋」で、白昼堂々と繰り広げられる凌辱の日々。やがて魔の手は三姉妹にも伸び、一家全員が男の性奴隷へと堕ちていく――。
榊原澪央の本作は、フランス書院文庫らしいハードな設定と、巨根で女性を屈服させるという作者一貫のテーマを前面に打ち出した作品だ。社長室という閉鎖的な空間で展開される支配と屈服の構図は、官能小説ファンにとって刺激的な要素を多く含んでいる。
物語のテンポと詰め込みすぎた登場人物
本作の魅力の一つは、そのテンポの良さにある。シビアな表現を使った展開に、読み手は一気に物語へと引き込まれていく。ある読者は「非常にシビヤな表現を使った且つテンポの良い内容に、つい飲み込まれてしまいそうでした」と評価している。榊原澪央の筆致は、官能シーンにおいて遠慮のない描写を展開し、読者を作品世界へと没入させる力を持っている。
一方で、本作最大の弱点として指摘されるのが、登場人物の多さと展開の急速さだ。未亡人の母と三人の娘という4人のヒロインを一冊の文庫本に詰め込んだ結果、一人ひとりのキャラクター描写が薄くなってしまった感は否めない。「薄い本に沢山詰め込んだせいか、なにがなんだか分からなかった」「人数を減らして、一人ひとり(特に娘)にページを割いたほうが良かった」という声が複数上がっている。特に三姉妹が「1回やられただけで性奴隷になってしまう」というご都合主義的な展開には、読者から厳しい意見が寄せられた。
榊原澪央作品の特徴と本作の位置づけ
榊原澪央といえば、代表作「相姦四重奏」で第6回フランス書院文庫官能大賞編集長特別賞を受賞した実力派作家である。拘束プレイとアナル描写を得意とし、巨根によって女性を屈服させていく展開は榊原作品の真骨頂といえる。本作でも、次女のツンデレキャラや姉妹によるペニバンプレイなど、作者らしい要素が随所に散りばめられている。
ただし、複数のファンから「この作者のピークは『相姦四重奏』だった」との声も上がっており、本作はその代表作には及ばないという評価が主流だ。前戯や心理描写の不足、伏線の放置(冒頭に登場した伝説風俗嬢がいなくなる、ライバルP社の輪姦シーンが意味をなさないなど)といった構成面での粗さが、作品の完成度を下げてしまっている。
鬼畜要素と官能描写のバランス
本作の鬼畜度は確かに高い。社長室の隣に設けられた「ヤリ部屋」、勤務中の口唇奉仕、ライバル社への媚肉接待、そして未亡人のアナル責めなど、ハード系官能小説としての要素は十分に備えている。特に末娘は受験生の処女という設定でありながら、2回目の駅弁ファックでイってしまうという展開は、リアリティよりも官能性を優先した描写といえる。
しかしながら、「貞淑な女が巨根に屈する」というテーマを描くのであれば、もう少し心理的葛藤や前戯の丁寧な描写があってこそ、女性たちが堕ちていく過程に説得力が生まれる。「処女が大した前戯もなく、いきなりの中出し本番で絶頂というのは、いくらなんでもあり得ない」という批判は、官能小説においてもストーリーの整合性が重要であることを示している。
読者へのメッセージ
榊原澪央の作品を初めて手に取る読者には、まず代表作「相姦四重奏」から入ることをおすすめしたい。そちらで作者の筆致とスタイルに慣れた上で、本作「未亡人女社長と娘三姉妹」を読むと、榊原作品の特徴がより理解しやすくなるだろう。
本作は完璧な作品とは言い難いが、フランス書院文庫の王道を行くハード系官能小説として、一定の価値を持っている。未亡人と三姉妹という魅力的な設定、社長室という背徳的な舞台、そして容赦ない凌辱描写は、ハード系作品を求める読者の期待には応えてくれるはずだ。ただし、じっくりとキャラクターに感情移入したい読者や、緻密なストーリー構成を求める読者には、やや物足りなさが残るかもしれない。
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