『 二人の義姉・新妻と女子大生 』
感想レビュー
『二人の義姉・新妻と女子大生』を読んでみて、まず感じたのは、設定や描写の方向性がかなりはっきりと分かれるタイプの作品だということです。義姉というシチュエーションを軸にした作品でありながら、実際には長女の存在感が大きく、もう一人の義姉(次女)はやや添え物的な立ち位置。読後には「もっとバランスよく描いてほしかった」という思いも残りました。ただ、それでも長女が中心となる物語構造は、姉萌えの人には十分に刺さる内容だと感じます。
レビューを参照すると、多くの読者も似た印象を抱いているようで、「姉好きなら楽しめる」という評価がある一方で、「男=支配者、女=従属する存在」という構図が強く、それが鼻につくという声も少なくありません。特に女性読者から見ると、その一面的な価値観が時代錯誤に感じられる場面も多く、むしろそこで作品世界に冷めてしまう人もいるようです。
ただ、こうした「支配/服従」という徹底した価値観の提示は、裏を返せば作風の個性でもあります。抵抗しながら翻弄され、最終的には快楽と支配の中に堕ちていく女性像は、好みが合う人にとっては官能的に作用するでしょう。その点を高く評価している読者も確かに存在し、「テーマ的にはありだが、本作では少し相性が悪かった」といった中庸な見方も見受けられました。
個人的には、物語全体に漂う硬質で男性支配的な価値観が強く印象に残りました。それを魅力的と感じるか、あるいは時代錯誤的と捉えるかが、この作品をどのように受け止めるかの分かれ目になるのではないでしょうか。
作品情報
「ごめんなさい。裕美、恥をかきそうなの……」犯●れながら少年の首にしがみつく人妻姉・裕美。無理やり抱かれた夜から始まった義弟との関係。女子大生の妹も同じベッドで抱かれていると知りながら、27歳の新妻は声を押し殺したまま禁断の絶頂へ。(もうだめ……私も麻衣も、修司の女になるのね)
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