『 美星狩り2 四匹の麗奴が啼く夜は 』

作品情報
美人講師・錦原史摩の悲劇に終わりはなかった!ケンジと黒島の手で再び卑劣な罠に絡め取られ、26歳の清純な美肢体をおぞましき魔悦が蝕んでいく。史摩・奴●化計画の裏で、美貌の人妻・本城留美子、美母娘・藤平潤子&智実には新たな娼婦調教が――美しき四匹の麗奴が啼き狂う、宿命の夜が訪れる!
基本情報
感想レビュー:濃厚さ健在も設定に賛否分かれる続編
英文学設定の妙と違和感
『美星狩り2 四匹の麗奴が啼く夜は』は、前作の流れを受けて物語が展開していくのですが、その設定の選択において賛否が大きく分かれています。特に主人公・錦原史摩の専攻が「ジェイムズ・ジョイス」という点。これは一部の読者には「文学的な格を与えようとしたのだろう」と映る一方で、「現実感がなく物語から乖離してしまっている」との声も強くありました。特にジョイスの難解さを知る層からは、「さすがに二十代女性講師の人気でジョイスの本が売れるのは非現実的」と冷静に突っ込まれています。
ヒロインの過去と続編の宿命
前作から続く本城留美子の描写は、ファンにとって最大の見どころの一つ。しかし、イギリス留学や結婚を経ての再登場は「ハードルを上げすぎた」との感想もありました。過去の凌辱体験を背負いつつ学問と結婚に突き進む姿には、綺羅光らしい重厚さも感じられるものの、そこにさらなる付加価値を与えようとした結果、物語のリアリティが少々揺らいでしまった印象も拭えません。
登場人物の豪華さとその裏返し
本作は「綺羅光オールスター」と呼ばれるほど過去作のキャラクターが多数登場します。ファンにとっては懐かしさやサービス精神を感じる一方、「登場人物を詰め込みすぎて、結局どのキャラも深掘りできていない」という不満も見受けられました。数の豪華さが逆に物語の密度を薄めてしまった、という評価はとても象徴的です。
エロスと鬼畜性のバランス
綺羅光作品らしい濃厚なエロスと鬼畜描写は健在。ただ、かつての衝撃や迫力に比べると「昔の面白さがなくなった」と評する声もありました。エロさを楽しみに読む読者にはある程度満足感を与えつつも、ストーリー展開や人物描写の弱さが総合的な評価を下げている印象です。
まとめ
全体としては「ファンなら読んでおきたい一冊」ですが、前作や過去作のインパクトと比較すると見劣りする部分が否めません。設定やキャラの活かし方に不自然さが残りつつも、綺羅光特有の耽美で濃厚な世界観は十分に味わえます。シリーズのファンには刺さるが、新規読者にはやや敷居の高い続編、と言えるでしょう。
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