『 スチュワーデス・七年調教 』

作品情報
「先生、私はもう昔の香穂里じゃないんです」
抗う言葉とは裏腹に制服の下の熟肢はもう濡れていた。
高校時代、無垢な肉体に刻みこまれたMの快感。
被虐の性鎖は、24歳の香穂里をなおも支配していたのだ。
再会の日から命じられる露出フライト、性隷デビュー。
香穂里が溺れる魔悦に七年の空白など存在しない……。
基本情報
感想レビュー:美女と恩師の背徳的再会劇
香山洋一『スチュワーデス・七年調教』は、香山作品らしい濃厚で耽美的な雰囲気を持った官能小説です。女たちは自らの美貌や立場に酔いながら、かつて自分たちを“開発”した恩師との再会をきっかけに再び欲望の渦へと引き込まれていきます。スチュワーデスとモデルという「見られる仕事」に就いた二人が、再び調教に身を委ねていく設定は、フランス書院らしい背徳的な魅力を放っています。
エロスと背徳の描写
レビューでは「懐かしい」「香山作品らしくておすすめ」という高評価が見られ、長年のファンにとっては王道的な一冊と捉えられています。スチュワーデスという日常的に「視線にさらされる」職業と、調教の非日常が融合することで、背徳感やエロスのスリルを実感できたという意見も目立ちました。官能小説としての抜き所は十分にある、という声が強いです。
ストーリー性への賛否
一方で、「構成は悪くないが展開が非現実的に感じた」「ゾクゾク感が弱い」という指摘もあり、ストーリー全体の引き込みにはややばらつきがある印象です。特に高校時代の追憶部分と現在のスチュワーデス・モデル編との対比は興味深いが、ラストの展開がややあっさりしていると感じた読者もいました。物語のリアリティよりも、倒錯的な状況描写やキャラクターの快楽に浸る姿を楽しむタイプの作品だと言えるでしょう。
キャラクター性と作風
登場するヒロインたちが自己陶酔的で、美貌を自覚しつつ欲望に飲み込まれていく姿は典型的な香山洋一の女性像。そこに魅力を感じた人も多く、「いかにもらしい」という肯定的な評価が多めでした。一方で、ヒロイン像のわざとらしさを物語没入の妨げと捉えた声もありました。作風に馴染めるかどうかで評価が分かれやすい作品とも言えます。
総評
レビュー全体を通じてみると、マニアックな香山作品の持ち味を評価する声が優勢。ストーリーの現実味よりも、耽美的で濃厚な調教描写を楽しむものとして読むと一層魅力が増す一冊です。スチュワーデス、モデル、調教というキーワードに惹かれるなら満足度は高いでしょう。
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