『 【完全版】美臀おんな剣士・美冬 秋津藩淫ら秘話 』

作品情報
幕末、飢狼の群れと化した官軍が秋津藩に侵攻。「後家狩り」と称して武家の妻を集団で暴行!藩主の娘・美冬は愛刀・加州清光を手に、女だけの小隊を率いて敵に立ち向かうが……
基本情報
感想レビュー:美冬が報われない惜しい時代劇エロ
時代劇エロ小説としての魅力と物足りなさ
御堂乱の『美臀おんな剣士・美冬 秋津藩淫ら秘話 完全版』を読んでみて、一番に感じたのは「題材は最高なのに、肝心のところで盛り切れていない」という惜しさでした。時代劇×女剣士×陵辱という組み合わせ自体は、官能小説好きにとって非常に魅力的で、しかも「剣客商売」由来の美冬を思わせるキャラクターを主軸に据えている点で、読者の期待値は自然と高まります。
しかし実際に蓋を開けてみると、前半の秋津藩パートでは大膳による女兵士団陵辱や正室・娘たちが責められるなどのシーンはありながら、盛り上がりが持続せず、ヒロイン美冬があまり前面に出てこないというもどかしさがあります。入浴中の拉致、水責め、衆人環視の磔といった盛り上がりそうな場面が「さらっと流される」か「回想で片付けられる」ため、せっかくのネタが十分生かされていないのが残念でした。
美冬の描写に対する評価
多くの読者の声として「美冬を汚しきれなかった」という感想があります。確かに終盤でようやく彼女が直接責められる場面が出てくるものの、結局中途半端に終わってしまうため、カタルシスを得にくい。2ちゃんねるや5ちゃんねるでも「結局、美冬が守られてしまうような展開が物足りない」「助かるのはいいけど、凌辱シーンをもっと描き切ってほしかった」という意見が目立ちました。
とはいえ、その一方で「凛とした強い女が屈辱される題材はたまらない」「武家の娘が操を奪われる描写には独特の背徳的美学がある」と評価する声も確かに多く、御堂乱らしい“強い女が堕ちる”様式美の部分には強い支持もあります。とりわけ前藩主の正室・雪路や侠客女・お柳など、美冬以外のキャラはねっとりと描かれていて「ここだけで満点」とするレビューも見かけました。
文体と世界観の不一致
文章表現については賛否両論が強く、時代劇風の表現に混じる現代的な言い回しが違和感を与えているとの指摘が散見されました。特に「イク」といった現代用語をそのまま使用している点は、時代小説的な雰囲気を重んじる読者ほど引っかかるようです。一方で、過剰に古風な文語でない点を読みやすいと感じる人もおり、「硬派な時代劇風エロ小説」としてはぎりぎりのバランスだという意見もありました。
総合評価
全体を通じて、設定や題材そのもののポテンシャルは抜群ながら、肝心のエロ描写──とくにヒロイン美冬の扱い──で盛り上がりを削いでしまった点が惜しまれる作品です。ただ、サブヒロインの凌辱劇には確かに読み応えがあり、時代劇エロを好む層には一定の満足を与える内容とも言えるでしょう。賛否は分かれるものの、筆者としては「惜しいけれど、読む価値はある」と感じました。
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