『 女友達が上司になりまして 』

作品情報
「どう? 上司を抱いた感想は?」
彼女の負けん気の強さ同様にきつく締め付けてくる女膣。
高校の同級生で同期入社、仕事ができる女友達・楓が、
俺の硬直に貫かれてこんな表情で絶頂を遂げるなんて。
夜の職場で溺れる背徳の交合──その先に待つ未来とは?
新世代エース・懺悔が切り開く、これが官能の最前線!
基本情報
感想レビュー:女友達から上司へ前戯のような日常と背徳のギャップ
フランス書院の新世代エース・懺悔が描く本作は、高校時代からの女友達が上司になるというシチュエーションを活かした作品だ。仕事のできる同期の楓が係長に昇進し、主人公との関係が上司と部下に変化する中で、夜の職場で交わされる背徳の関係が描かれる。
立場逆転のギャップが生み出す絶妙な緊張感
読者からは「上司と部下の立場が変わった時のギャップが楽しい」という評価が多く寄せられている。特に印象的なのは、主人公が突然敬語を使い始めることに対する楓の戸惑いだ。高校時代から一緒だった二人の関係に、職場という枠組みが新たな距離感を生み出している。「女友達と上司という二つの顔が交錯する様子が巧みに表現されている」との声もある。
専門用語を交えた仕事シーンのリアリティも好評で、IT企業という舞台設定が物語に説得力を与えている。二人は同じ高校、同じ大学、同じ会社とズブズブの関係だが、それゆえに友情以上の感情が芽生える過程が自然に描かれている。
日常のすべてが前戯になる独特のエロティシズム
本作の最大の魅力は「セックス前のデートの段階から前戯は始まっている」というコンセプトが見事に昇華されている点だろう。モンスタークレーマー対応すら前戯の道具として機能するという発想に、読者は驚きと笑いを覚えたようだ。
性描写については「過剰に卑猥な言葉を羅列せずに淡々と情事が進むけど十分実用に足るえっちさ」と評価されており、懺悔らしい抑制の効いた筆致が光る。敬語で話していた二人が一緒に風呂に入ってタメ口になる切り替えの巧さは、多くの読者の心を掴んだポイントだ。改行も多く配置されているため、さくさくと読み進められる点も好評を得ている。
バディのような関係性と微かな恋愛感情
「トモハメシリーズが好きなら買い」という意見が示すように、本作は懺悔の得意とする友人関係からの発展を描いている。主人公がヒロインのサポート役に徹しているものの、二人の関係性は恋人というより相棒に近い。「上下関係がある上司モノというよりはバディといった感じ」との指摘は的確だろう。
最後に描かれるヒロインの涙からは、彼女自身が意識していない部分で友情とは別の何かがあるのではないかと読者に想像させる余韻がある。この曖昧さこそが本作の魅力であり、読後に深い余韻を残している。
気になる点と総評
一方で「過度の会話や説明が鬱陶しかった」「設定に無理があった」という批判的な意見も見られた。確かに二人の関係性を表現しようとするあまり、会話が多くなりすぎている部分はあるかもしれない。ただし、それでも「性描写は良かった」と評価されているように、官能小説としての実用性は十分に担保されている。
着地点については「契約としての婚姻関係でも良かったのでは」という意見もあったが、懺悔らしい淡々とした味わいは健在だ。全体として、女友達が上司になるという非日常と、職場という日常が交錯する独特の世界観を堪能できる一作となっている。
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