『 女囚捜査官 ―強●発情される肉体― 』

作品情報
内容紹介
元女捜査官の長瀬美月は職務中の殺●で刑に服している女囚。だが彼女には表立って国や警察が動けない件を秘密のまま処理する、女囚捜査官としての裏の刑務があった。
美月は半グレ組織「黒龍」を壊滅させる任務に就くが、身体強化のために打たれた開発中の薬には、同時に女を牝にする婿薬効果の副作用があった。淫らな欲求に耐えながら敵と戦う美月だったが、隙を突かれて敵に囚われてしまう。
拘束され、媚薬効果で昂ぶる肉体を半グレの男たちに凌●される美月は、わき上がる快楽に噛ぎながらも、かつて捕らえられなかった巨悪に迫ろうとするが…!?
漂とした美人捜査官の正義が凌●され、肉欲に塗りつぶされるさまを描く、ハード官能ロマン!
基本情報
感想レビュー:B級感と色気が共存する破天荒な女囚捜査官
八神淳一『女囚捜査官 ―強●発情される肉体―』は、元女捜査官・長瀬美月が囚人の立場から「女囚捜査官」として活動するという奇想天外な設定の官能小説である。表に出せない刑事事件の解決のために裏社会の組織と対峙するという、この作家ならではの独特な世界観が展開される。
八神淳一らしいカラッとした作風と色気
「八神先生の作品を久しぶりに読んだ」という長年のファンからは、「カラッとした作風だが女の色気を感じさせる独特の表現は、健在でした」という評価が寄せられている。特に「尻の穴」や「女陰」といった時代物でお馴染みの表現が本作にも登場し、「色気を振り撒いています」という指摘がある。官能小説としての直接的な描写を用いながらも、品のある色気を維持するバランス感覚が、八神作品の特徴として評価されている。
「もと捜査官の女囚が、裏社会の組織を叩くと言う奇想天外な設定、しかも官能小説と言うのは、この先生にしか書けないジャンルではないでしょうか」という賛辞は、作者の独自性を端的に表している。アクションと官能の融合という難しいバランスを、八神淳一の筆力が支えている。
繰り返される描写と飽きさせない工夫
本作の特徴として、何度も繰り返される場面がある。「何度も繰り返される凌辱シーンは、さすがに飽きてくるものなのですが、そんなことはなく、エッチ度一杯に描かれています」という評価は、反復による単調さを感じさせない工夫が施されていることを示している。同じようなシチュエーションでも、描写の変化や心理描写の深さによって、読者を飽きさせない配慮がなされているようだ。
「いい女」というシンプルな評価や、ヒロインの魅力が作品を支えているという声からも、長瀬美月というキャラクターの造形が成功していることが窺える。元捜査官という設定が持つ強さと、囚人という立場の弱さという対比が、キャラクターに深みを与えている。
B級感覚と作り込みのバランス
一方で「R15のB級映画感が凄い」「展開が雑でバカバカしく、作り込み不足で惜しい」という指摘もある。主人公の立場設定や好き放題する敵組織の設定は「面白そう」と評価されながらも、ストーリーの詰めの甘さを感じる読者もいた。「ストーリーの方向性が破天荒でB級感が良くも悪くも出ている」という総括は、この作品の持つ二面性を表している。
細かいリアリティや緻密な伏線回収を求める読者には物足りなさが残る一方で、「B級感覚で楽しめる」というエンターテインメント性を評価する声もある。破天荒な設定を真面目に追求するのではなく、勢いと色気で突き進む作風は、好みが分かれるポイントだ。
シリーズ展開への期待
「本作は、終わりかたからして連載ものと思われますが、楽しみな作品です」という期待の声があり、物語が続編を前提とした構成になっていることが窺える。女囚捜査官という設定は、様々な事件やシチュエーションへの展開が可能であり、シリーズ化の余地を持っている。
「電子版の方が、200円位安いなら買いかな」という実用的なコメントや、星4つから星5つという評価からは、価格に見合った読み応えがあることが確認できる。まとまった詳細感想は少ないものの、八神淳一ファンにとっては「久しぶりに読んだ」際に期待を裏切らない作品として受け止められている。
B級映画的な荒削りさと、ベテラン作家ならではの色気の表現が共存する本作は、細部のリアリティよりも勢いとエンターテインメント性を重視する読者に向いた一作と言えるだろう。
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